
ご両親に何かがあった時、実家の片付けがすぐに出来ると思いますか?
頑張って家族で片付けを始めたとしても、写真など想い出の品物や、神棚・仏壇など処分に困るものが沢山あり、思うように進めることが出来ないというお話はよく聞きます。
片付けが出来ないと、家族が住んだり、誰かに貸したりすることが出来ません。
相続が決まったから売却しようと思ったとしても、片付けが出来ていない状態では売却できません。
だから放置したままの空き家が増えていて、20年前と比較すると約2倍になっているという統計も出ています。
人が住まないと家は老朽化が進みます。
雨樋が壊れたり、外壁が痛んできたりして、それでも放置していると倒壊してしまうかもしれません。
破損したものが台風などで飛ばされて、ご近隣にご迷惑をお掛けするかもしれず、最悪の場合は損害賠償しないといけないということが起きてしまう訳です。
いざ、片付けに取り掛かる場合、空き家の整理をする時は「不用品の処分」が目的なので隅から隅までしっかり見ることはありません。
もしかしたらあるかもしれない預金通帳や株の証券などの隠れ財産に、切羽詰まってからやる空き家の片付けでは気づくことが出来ないかもしれないのです。
“相続時に処理できず、倒壊してしまい損害賠償”
“隠れ資産に気付かず財産処分”
「うちはそんなことにはならない(笑)」
そう思われるかもしれませんが、空き家の片付けや解体のお問い合わせをいただくお客様は年々増えています。
そして、ほとんどの方が「早くやっておけばよかった」と仰います。
他人事だと思わず、余計なトラブルを抱える前に、ご両親が元気なうち行う実家の片付け「生前整理」を強くお勧めします!
なぜ、「生前整理」が必要なのか
実家の片付けはいつかはやらないといけないことですが、出来るならご両親が元気なうちにできると良いです。
なぜなのか、理由を挙げていきます。
どこに何があるのか分からない
親と子で同居をしていたとしても、どこに何があるのかを全て把握するのは難しいです。
同居していないとしたらなおさら大変でしょう。
もし、急に入院が必要になってしまったら、必要なものを病院に届けたり、書類を集めたりする必要があります。
それでも親が存命の内は会話をしながら探すことも可能ですが、認知症になってしまったり、亡くなってしまったりした後だと相談することもできなくなります。
親が元気な内に、子供が一緒に片付けが出来たとしたら、大事なものをひとまとめにしておく場所を相談しておくことができます。
だからこそ、親が元気なうちに実家の片付けを行うこと、
「生前整理」が大切なのです。
物が多すぎることのリスク
大きな地震が起きると物が散乱してしまい、歩くこともままならなくなります。
必要以上の物があるということは災害時だけでなく、普段の生活の中でも事故のリスクが高くなります。
親が高齢になってくると、お家のちょっとしたところが使いづらくなってきます。
玄関までの段差。
手すりのないお風呂やトイレ。
お家のなかのちょっとした段差もそうですね。
高齢になると、1㎝くらいの段差でも転倒事故の原因になると言われています。
快適な生活ができるようにリフォームをしようと思ったとしても、物が多すぎるとまずは片付けから始めないといけません。
片付けには時間が掛かりますので、必要になってから始めるとリフォームの依頼がその分だけ遅くなってしまいます。
親が元気なうちに片づけができていれば、思わぬ事故という余計なリスクを抱えなくて済みます。
空き家化
親世代が住まなくなった後の実家はどうしますか?
リフォームをして子供が家族で住めるといいですね。
流行りのリノベーションをして、誰かに貸すのもいいかもしれません。
売却するという方法もありますね。
ただ、これらはいずれも親が住んでいた時の物を片付けておく必要があります。
実家の片付けは大変です。
週末の度に片付けをしようと思ったものの、ものすごく時間が掛かってしまい、諦めたというお話はよく聞きます。
片付けをそのまま放置した結果、空き家になってしまっているお家がご近所にありませんか?
空き家になるとお家の劣化が進み、破損や倒壊が起きてしまったり、ネズミなどの住処になってしまったりと、大きなトラブルの原因になります。
親がいなくなった後の実家の片付けは本当に大変です。
余計なトラブルを避けるためにも、ご両親が元気なうちに実家の片付け「生前整理」をすることを強くおすすめします。

実家整理を始める時もトラブルに注意
ご家族で一念発起して、いざ片付けを始めようとなった後も、トラブルを避けるためのポイントがいくつかあります。
家族へ連絡をする
片付けは子供も一緒に行うようにしてください。
実家にどんなものがあるのかを子供が把握することが実家の片付けの目的のひとつだからです。
どうしても参加できない場合でも、片付けを始めることだけでなく、進捗の連絡もするようにしましょう。
子供だけで片付けをする場合、ご両親には必ずお伝えしてください。
片付けをするということは処分するものが出てきてしまいますが、ご両親にとっては処分して欲しくないものがあるはずです。
ご両親にとって大切なものを処分してしまったことで、その後の関係が悪くなってしまったという話はよくあります。
また、ご兄弟には必ず連絡はしてください。
ひとつには、参加できないご兄弟の物が残っているかも知れないからです。
本人の勘違いで既に無かったとしても、「勝手に処分された」ということになってしまうかもしれません。
もうひとつは、宝石やブランド品などが見つかった場合の相続トラブルを避けるためです。
見つかったことを正直に報告したとしても「他にもあったのではないか」と疑われてしまうかもしれません。
こういったトラブルを避けるためにも、実家の片付けは出来るだけ家族全員で行いましょう。
また、参加できない家族がいる場合でも状況の連絡はしておくようにしましょう。
ご近所の方にお伝えする
片付けを始めると、どうしても騒音が出てしまいます。
処分するものを家から出すときに道路をふさいでしまうこともあるでしょう。
普段は友好的なご近所の方から思わぬクレームをいただいてしまうことがあるかもしれません。
余計なトラブルを避けるために、片付けを始めることをご近所の方には事前にお伝えしておきます。
ご両親が片付けに参加されない場合のご挨拶は特に重要です。
事前にご挨拶をした上で、早朝や深夜の片付けは避けるなど、常識の範囲内で行うようにしましょう。
片付けのボリュームを把握する
実家の片付けは想像されている以上に時間が掛かります。
深く考えずに始めてしまうと、1年経っても終わらないことがあるかもしれません。
計画的に片付けを進めるために、まずはどれくらいやらなければならないことがあるのかを最初に把握します。
–片付けのボリュームを調べる時のポイント–
『一部屋ごとにチェックしていく』
『物の量が少ないところから始める』
一度に全体を把握しようとするのは大変なので、少しずつ分かりやすいところから始めていってください。
片付けのスケジュールを立てる
ボリュームを把握したら、次はスケジュールを考えてみます。
実家の片付けは普段の生活と並行しながら行う事になりますし、体力的にも大変な仕事になります。
片付けを行うことができる日程を挙げて、その日程ごとにどの部屋を行うかを考えてみましょう。
スケジュールを立てることで、分担が可能になるかもしれません。
またどれくらいの期間を頑張ればいいかが分かります。
途中で挫けて諦めてしまうことが最も大きなトラブルなので、諦めないためにも最初にスケジュールを立てましょう。
業者を頼ることも考えてみる
家族で実家の片付けを始めたけど、進まなくて困っているという方にお話を聞くと次のようなことが原因でした。
・写真が出てきて眺めてしまう
・家具を処分したいが方法がよく分からない
・体力が持たない
先ほど、ボリュームの把握とスケジュールを立てることをお勧めしましたが、プロでも正確な見立ては難しいです。
家族全員で頑張ってスケジュールを組んだのに、思ったように進まないということはあり得ます。
また、家具などの大きいものは運ぶことが大変ですし、ポータブル式の冷蔵庫など、ゴミの処分場では受け取ってくれない物があります。
不用品の処分は案外難しく、方法を調べるだけでも時間が掛かってしまうことがあります。
「実家の片付けは家族でやりたい」というお気持ちがあるかもしれませんが、体力的にも大変なことです。
思ったよりも進まない時は業者を頼ることも考えてみてください。
家族での片付けが限界になったら・・・
実家の片付けを業者に依頼する時は、「実家片付けの専門家」へ依頼してください。
専門家に頼む
片付けを請負う業者にはいくつか種類がありますが、トラブルを避けるために専門家へ依頼しましょう。
片付け業者には「なんでも屋さん」や、「不用品処分」や「産業廃棄物処分」の業者などがあります。
「なんでも屋さん」は色んなことを器用に請負われますが、ノウハウや技術力は専門家には劣ることが多いです。
「不用品処分」や「産業廃棄物」の業者さんはゴミの扱いはプロですが、“実家の片付け”はゴミ処分ではありません。
例え大量に物が散乱していたとしてもご家族にとっては大切なものがほとんどのはずです。
また、たくさんの物の中に金品など高額なものが隠れていることがあるかもしれません。
ご家族が立ち会ったとしても作業者全員の動きを全てチェックすることは不可能です。
教育がしっかりできておらず、アルバイトがこっそり横領してしまうような業者も残念ながらあるようです。
実家の片付けは「物の選別」から始まります。
業者を選ぶ時は“物を大切に扱ってくれること”と“高額品を正直に申告してくれること”は基準にしておきましょう。
業者に依頼をするなら、「生前整理」が得意なところに依頼をしましょう。
見積もりが分かりやすい
色んな形態の業者がいるので見積の金額は業者によって様々です。
ですので、見積の内容はしっかり確認して不明点は質問するようにしてください。
見積もりの額が極端に少ない場合も要注意です。
専門で行っていない業者の場合は仕事のボリュームを自分たちも把握できていない場合があるため、作業後に追加で請求される場合もあります。
見積もりに含まれる内容と、後から請求が発生する可能性がある項目はしっかり確認しておきましょう。
まとめ
ご家族を説得して、スケジュールを立てることができたら、後は進めるだけです。
実家の片付けは本当に大変ですが、いつかはやらないといけないことです。
頑張って進めてみてください。
ただし、事前に考えたスケジュールよりも大幅に進まない場合は最後までやり切れないことがあるかもしれません。
自分たちだけでは最後まで出来ないと思ったら、
諦める前に業者を頼ってください。
みなさんが円満になるような実家の片付けができることを切に願っています!
専門家チームが皆様のお悩みに分かり易く、丁寧にご対応させていただきます。
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